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「ほぼ毎日神社から動いてませんけど散歩とか行こうと思わないのですか?」
「別に思わないわね。境内の掃除だけで十分な運動になるぐらいに仕事になるし、文を含めて訪ねてくる人の多い場所だもの。動かない図書館とかいう2つ名の魔女がいるぐらいだからいいんじゃない?」
毎度ながら縁側で二人してお茶を飲む。
今日は足置きの天子がいないので完全に2人きりだ。
「まぁ霊夢さんが出かける時は異変か買い物ぐらいなんでしょうけど、たまには魔理沙やアリスさんみたいにお出かけするのも悪くはないんかなと思いますよ」
もじもじとしながら文は霊夢のほうを見る。
戦闘とかの勘はいいくせに、こういうことにおいては鈍感もいいところの霊夢はまったく気が付くことはない。
今でもトイレでも我慢してるのかしら程度だ。
「そうねぇ。引きこもりキャラはパチュリーに輝代だけで十分と言えば十分よね。適当に声をかけたら魔理沙あたりが思いつきで連れ出してくれるでしょうね」
「い、いや魔理沙さんじゃなくて…」
自分を指さしてアピール。
「ん、文もどこか面白い場所でも案内してくれるって言うの?」
「当然です。新聞記者として幻想卿を飛びまわる私は魔理沙さんにも負けないほどに世界を見てきてますから。野苺狩りとかが今のレジャーに最適ですね!」
どこで採れるかや、人間でも食べられる安全なものなどの資料をまとめたレポートを取り出す。
フルーツ(笑)ではないが、こういった果物をたまには取りに行くのも悪くはない。
文の提案に霊夢も多少は興味を示す。
「魔理沙よりは準備がいいわね。あいつといくと行き当たりばったりで…お陰で腸が鍛えられたわ」
「……なんとなくお察しします」
「これだけ資料もあるなら大丈夫そうね。旬は今なら早速行くわよ」
重い腰の巫女が立ち上がる。
面倒くさがりの霊夢をいかに連れ出すかが、争奪戦においても重要なファクターを占めている。
この一手は文が周りに比べて大きく差をつけたと言えよう。
「さてと、魔理沙とアリスに用事がないのに迷いの森に行くのは久しいわね」
「でしょう。それではお手を」
「ん?」
文の差し出した手を不思議そうに握り返す。
「足の速さなら負けませんし、こうして飛べば2人で合わせられます」
「そうね。もしかしたら魔理沙とアリスも一緒に野苺狩りをしてるかもしれない。取られる前にいいものを取らなくちゃ!」
「あ、あはは」
できればデートで楽しみたいのになと言いたいが、苦笑いを浮かべるぐらいしかできないのが悲しい立場だ。
足は最速でも恋愛は誰よりも早くゴールに行くことはできない。
誰よりも遅くゴールすることになるかもしれない。
「ほらほら。最速の天狗がぼんやりしてちゃダメじゃない。行くわよ!」
「そうですね!」
それでも、このレンズが二人の思い出を映し出すなら……彼女の生きた歴史を自分のために小さな新聞を作ろう。
今は……
「たくさんとれたらジャムにしてたまにはお菓子もいいですね」
最速最高の思い出を誰よりも多く映し出す!
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バーニングアリサをメインにSSを書いて誰よりも熱くなるつもりらしい
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