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「この状況で私達を外に出すという危険性を分かっているのですか?」
スカリエッティの右腕であり1の名をもつウーノ。
それとトーレの2人をヴィヴィオは外に出すことに成功させた。
監獄の機能も大半が潰れている今、これぐらいはたやすいことであった。
「じゃあゆりかごも私もいない状態であの物体からこの世界を奪う手段をあなた達は考えられますか?」
スカリエッティの計画である重要なアイテムはすでにない。
仮にあったとしてもそれを破壊するために生み出された王を前に100%の勝利は以前のJT事件以上に望めない。
「この世界に復讐するだけなら一緒に暴れたらいいでしょうけど、あの人の望む世界とやらを手に入れるにはあの王が邪魔になるでしょう。私もなのはママ達と 過ごす世界を壊しにくる存在は止めないといけない。私の気持ちの方がエゴだとしても、これを貫くことに意味があると教えてくれた人がたくさんいるから。こ の炎は消せないの」
長身の2人に囲まれた小さい少女。
なのにウーノとトーレにはヴィヴィオは大きく遠い存在に感じられた。
「はぁ。どうせ牢屋にいても生き埋めになりそうな気がしますし、元々陛下のために生み出された存在として考えたらあちらに着くよりは正しいかもしれませんね」
「そうだな。フェイトお嬢様ですら負けた相手に我々の力が助けになるかは分からないが、ドクターの気まぐれか企みかは分からないけれど手を貸すと決めた以 上は真剣にやらせてもらう。……仮にこの世界に復讐すると今でも考えてられるとしても、ドクターは自分の手で成し遂げない限り満足はしない。この戦いが終 わるまでは裏切ることはないと思ってもらって大丈夫だ」
2人の答えに満足してヴィヴィオは頷く。
問題があるとすればクアットロとドクターの2人。
この2人の動きさえ把握できれば戦力の増加としては申し分ない結果になる。
「…ついでに言いますと私とユーノさんも現在どちらかというと管理局に怒られる立場の人間になってますんで逃げますよ」
管理局員の1人がヴィヴィオ達に気が付く。
連絡網の途切れを利用してのごり押し脱獄みたいなものだ。
「セッテさん達も…セインさん達が上手に脱出させてくれてるはずです」
3人は全速力で街を駆け抜ける。
「なんですか…。話が通ってるというのは?」
「聖王協会の騎士カリムには言ってますよ。許可がおりたかは聞いてません」
「管理局のエースオブエースの娘さんが犯罪者になっていいんですかぁ!?」
自分たちのことを棚に上げてウーノは叫ぶ。
「この世界を救えるなら悪にだってなってみせます」
「高町さんのお宅の教育方針はどうなってるんだ…」
トーレは突っ込みを入れながらもISを発動し2人を高速移動で運ぶ。
真ソニックのフェイトには劣っているが管理局員をまくぐらいは簡単にできる。
「はぁ。私達が言うのもなんですけど……陛下のやろうとしてることは、この時空において結構犯罪者ですよ? 事件が解決してもスルーされるとかそんな甘い展開はないと思いますがそれでもやるのですか?」
完全に逃げきったことを確認したウーノがヴィヴィオの眼を見て問いかける。
「構いません。もともと私は過去の存在で今の時代に生きることが幸せすぎることですから。この事件の後…いえ最中ですら、スカリエッティさんが敵になるとしたら私が裁かれる前に責任を持ってこの剣で止めます」
「はぁ、だそうですよドクター」
セインに助けられたスカリエッティと回線が開かれる。
今までの会話もある程度聞いていたのだろう。
「確かに裏切る可能性はあるだろうね。…ただ、先にそこまで言われては私にもプライドというものがある。未来は誰にも分からないが、トーレの言うとおり少 なくともキミや高町なのはという存在を私達の手で倒さない限りは勝利宣言をした気にはなれない。…向こう側からも私に打診が来ていたが、キミがこうして暴 れてくれる姿を見て気が変わった。アレを倒すまではキミに協力すると約束しよう」
「男の人ができない約束をするのは恥ですよ?」
「くっくっくっ。どのみち我々が手を組まない限り両者ともに潰しあってアレにやられるだけだ。いくら私でも今すぐアレを倒すものを生み出すなんてことは不可能。先の事件で確信があっても負けることもあると学んでいる」
犯罪者ではあるが愚かではない。
ここまで堂々と裏切り宣言をしてるだけに標的を止めるまでの間は確実に大丈夫と言うことだ。
問題点は標的の王を彼が手に入れた場合。
もしくはそれに通じる力を得た場合のみ。
「よかった。…死ぬ確率が高いですからせいぜい最後の花火を咲かせるまでは楽しみましょう」
「楽しみましょうか。面白い少女に育った。こちらのほうも見つかっていない施設がないか探してみるとしよう。ガジェットでも十分な戦力にはなるだろう」
互いをつないだ通信が途切れる。
「たぶんスカリエッティさんは最後まで信頼できるでしょう。私が管理局員でない限りは安心できると思います。さて、これで私達は世界を助けるために最大の悪人になるというわけだね」
「はぁ…高町女史が卒倒しないことを願うわ」
ナンバーズの頭脳は本日何度目かのため息をつき敵であった存在の今後の気苦労を心配するのであった
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